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大田の地形と地質

地層観察の手引き

■大田の地層観察の手引き

笠ケ鼻の地層の観察

鳥井町東方の笠ケ鼻の崖には堆積岩の地層が露出しています。鳥井の浜からも地層がいったん削られてまた堆積する様子などが観察できます。


【場所】
鳥井小学校から徒歩25分。


【注意点】
大きな崖ですので、少し離れた場所からの観察になります。波が穏やかな時には崖の下まで行くことができますが、落石の恐れもあるので、おすすめできません。


笠ヶ鼻の遠景

鳥井の浜からみた笠ヶ鼻。


1.観察のポイント


(1)地層がどのように重なっているか、傾きの様子を観察してみましょう。


(2)崖から落ちた岩を観察してみましょう。砂やレキの層でできていることに注意しましょう。


(3)崖から落ちた岩に含まれているレキの形を観察しましょう。


2.解説


(1)笠ケ鼻の地層は、色の違いや地層の筋(層理、葉理)が分かりやすく、重なっている様子がわかります。色が少し濃い部分はレキ岩の層、薄い色(おうど色)の部分は砂岩の層でできています。
砂岩の層には、たまった時の水の働きでできた筋がみえます。
地層は全体として先端の方へ緩く傾いています。この傾きは地盤が盛り上がる時に陸側がより大きく盛り上がって傾いたものです。
さらに注意深く観察すると、地層の筋が平行ではない部分があります。砂が堆積している途中でいったん削られ、その上に斜めに砂が堆積してできた層です。地層はたまり続けるのではなく、削られることもあることがわかります。


(2)崖に近づくことは難しいですが、落ちた岩を見ると地層の様子を細かく観察することができます。砂の層とレキの層の境界がみえる岩があり、地層の重なりの様子がわかります。


(3)レキは丸いものがほとんどです。水の作用でできた地層であることがわかります。さらに注意深く見ると、レキが地層の境界の筋と平行に並んでいることがわかります。レキの並びから地層が積み重なった様子が想像できます。


笠ケ鼻地層一部

画面の中央から左下へ続く斜めの線は、下の地層を削り、その上に斜めに重なった地層。


転石

砂岩層とレキ岩層の様子を転石で観察できる。


グアノ層

岬の先端付近に見える白い層は、現生の水鳥の糞。このような層が大規模になると、「グアノ層」と呼ばれ、リンなどの鉱床になる。


*参考


笠ケ鼻の地層は、1500〜1800万年前に川が運んだ砂やレキが海岸に堆積したものです。
日本海が広がりつつあった変動の時代の地層で、大田市の海岸部には同時代の地層が分布しています。同時代の地層の多くは、火山活動の影響を受けて形成されたものですが、笠ケ鼻の場合は、火山が直接的には影響していません。水の働きでできた地層です。


全体の様子を観察するには、少し離れた場所から双眼鏡を使ってみると良いでしょう。地層の重なりの様子がよくわかります。


砂やレキの様子は転石で観察できます。レキの並び方は、地層が堆積する様子を知るヒントです。レキの長軸方向が一定の向きを示し、それが水の流れの方向を示している場合もあります。
砂浜に転がるレキがどのような向き(断面で見た時)になっているかを併せて観察すると、地層のでき方がイメージできるでしょう。

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