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地層観察の手引き

■「大江高山火山群の秘密を探る」講座資料

2012年3月31日、石見銀山地質研究会主催で行われた講座の資料です。
スライドで紹介した図版のうち、オリジナルのものを掲載しました。各図版は1024×768ピクセル(表示上は600×400px)です。
転用してお使い頂くことができます。


火山フロントとプレート境界

●活火山と火山フロント
大江高山火山は、中国地方山陰側の火山列上に位置します。火山列は「火山フロント」と呼ばれ、海洋プレートの沈み込みと関連します。


プレート沈み込みとマグマ生成

●マグマの生成と火山
海洋プレートが150km前後の深さまで沈み込むと、岩石の一部が融解してマグマが生成されます。
マグマが一定の深さで生成されるため、プレート沈み込みに関係する火山は列状に並びます。
火山には、プレート沈み込み以外に、ホットスポット型、中央海嶺型、スーパープリュームに伴うものがあります。スーパープリュームとは、突発的にマントル深部から多量のマグマが供給される現象で、日本海裂開はこの現象によって引き起こされたと考えられています。


火山岩の分類と火山地形

●火山岩の分類と火山地形
マグマが地表に達すると、溶岩と呼ばれます。溶岩が固まった岩石が火山岩です。
火山岩は二酸化珪素の多少によって、流紋岩、デイサイト、安山岩、玄武岩に大別されます。二酸化珪素の量が多いマグマ(溶岩)は粘性が高く、少ないと粘性が低いものになります。
火山地形は、溶岩の粘性と噴火様式によって決まります。


福原農道から見た大江高山火山群

●福原農道からみた大江高山火山群
大江高山を最高峰に、いくつもの火山が集まっています。写真の左端が大江高山、右へ三子山、矢滝城山、仙ノ山、高山などが見えています。
火山群のうち、仙ノ山だけはなだらかな地形で、それ以外はこんもりとした溶岩円頂丘と呼ばれる地形です。


大江高山と三瓶山

●大江高山と三瓶山の地形比較
大江高山と三瓶山はいずれも溶岩円頂丘です。
大江高山と男三瓶山をそれぞれ山頂を通過する東西方向の地形断面を比較すると形状がよく似ています。
このふたつは、山体の規模も似通っています。


大江高山と三瓶山

●大江高山と三瓶山の地形比較
断面図を重ねると両者の地形の類似性がよくわかります。


大江高山

●祖式からみた大江高山
山頂がなだらかで、山腹斜面がやや急傾斜な地形は、溶岩円頂丘の特徴です。


デイサイトの流理構造

●大江高山溶岩の表面に見られる流理
デイサイト溶岩が流れた際に引きずりによってできた縞模様(流理)が明瞭です。
流理は粘性が高い溶岩でよく発達します。写真は冠地区の山中で撮影したもの。


溶岩円頂丘形成イメージ

●溶岩円頂丘の形成イメージ
火口から噴出されたデイサイト溶岩はあまり流れず、その場で高まり(ドーム)を作ります。
ドームは成長と崩壊を繰り返し、噴出場所も変わりながら次第に大きくなり、山体を形成します。


火山規模の比較

●火山規模の比較
大江高山火山の噴出量は約20立方キロメートルと見積もられています。

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