西の原草原と、男三瓶山(左)、子三瓶山(右)
こんもりした峰が並び、山すそに草原が広がるおだやかな風景が、三瓶山の特徴です。この自然景観がすぐれていると評価されて、三瓶山は国立公園に指定されています。
国立公園の範囲と指定の区分
三瓶山は、湯抱温泉を含む2,679ヘクタールが、国立公園に指定されています。
なかでも、室ノ内は生き物や土砂の採取がきびしく制限された特別保護地区に指定されています。
全国の国立公園
国立公園は・・・
2014年3月時点で、国内で30か所の国立公園が指定されています。
環境省が管理します。
大切な自然を守るとともに、自然学習やレクリエーション等に活用することが目的です。
むやみな開発と植物や動物などの採取を制限することで、自然が守られています。
三瓶山は、大山隠岐国立公園三瓶山地区として、国立公園に指定されています。
三瓶山は、昭和38(1963)年に蒜山(岡山県)、隠岐、島根半島とともに、「大山国立公園」に組み込まれ、同時に、公園名が大山隠岐国立公園に変更されました。指定のおもな理由は、溶岩でできたこんもりした峰(溶岩円頂丘)が集まる火山地形と、放牧地として使われていた広い草原に牛がたたずむ風景が優れているということでした。現在、草原は西の原、北の原などの一部に限られますが、当時は子三瓶山や孫三瓶山の山頂までの広い範囲が草におおわれていました。
国立公園に指定されたことで、三瓶山の自然は必要以上の開発から守られています。一方で、放牧地としての利用が昔よりも少なくなったことで、指定当時と比べると草原の範囲は狭くなっています。三瓶山の自然をどのような形で守り、どう活かすかということは、将来へ向けて私たちが考えていくべき課題と言えるでしょう。