わたしたちの三瓶山

もくじ

三瓶山地域の農業

稲穂が垂れる水田と三瓶山

稲穂が黄金色に輝く山すその水田。山すそに広がるゆるやかな土地(西の原、北の原、東の原)は、水がない場所は牧草地や畑に、川があって用水を引くことができる場所は水田に使い分けられています。


放牧の牛

三瓶山麓では牧畜が盛んで、乳牛と肉牛(繁殖牛)が飼育されています。西の原などでは繁殖牛が放牧されています。


ソバの花と三瓶山

ソバの花。ソバは水分が少ない火山灰土壌でも収穫でき、昔から盛んに栽培されてきた三瓶山の特産品のひとつです。

 三瓶山の山すそには、火山灰などがたまってできた傾斜がゆるやかな土地が広がっています。この土地は、水田や牧草地、畑などに使われ、三瓶町と山口町は農業が盛んな地域です。江戸時代以来の歴史がある牧畜、稲作とソバの栽培が盛んです。


大田市の地域別の田・畑・樹園地広さ

大田市の地域別の田・畑・樹園地広さ

輝く三瓶ブランド(1)そば

そば

明治時代に京都で出版された「蕎麦誌」には、石見国が全国のソバ産地のひとつに数えられ、「三瓶山のものが良い」と記されています。


輝く三瓶ブランド(2)わさび

わさび

ワサビも昔からの三瓶山の特産品です。大正時代には、全国有数の生産量をほこっていました。現在も、高品質のワサビが生産されています。


解説

 農業は、観光業とともに三瓶山地域の主要な産業です。大田市で最も農業が盛んな地域のひとつで、とりわけ畜産業が特徴です。畜産業の歴史は、江戸時代の前半までさかのぼることができ、17世紀に大田市川合町に置かれた吉永藩が、産業を振興させる方策のひとつとして三瓶山での牛の牧畜を進めたと伝わります。以来、現在にいたるまで、山すそを中心に牧畜が行われ、放牧によって生まれた草原の風景は三瓶山の大きな特徴です。現在は、乳牛と肉牛の飼育が行われ、牛乳の大部分は広島へ出荷されています。肉牛は繁殖させて子牛を出荷する形が中心で、西の原と東の原では放牧が行われています。
 畜産業以外では、ソバとワサビの栽培が特徴です。いずれも、明治時代から大正時代には全国的に知られた産地でした。現在も、ソバとワサビは三瓶山地域の特産品です。山すそのあちらこちらにソバ畑があり、寒暖差が大きな気候のおかげで香りの良いソバが収穫されます。このソバを使ったそばの専門店が数店舗あります。ワサビは、安定的にわき出る冷たいわき水を利用して栽培されており、高級食材として出荷されています。水田も多く、寒暖差のおかげで良質な米を産出します。


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