湯抱温泉は三瓶山南西麓にあり、2ヶ所の源泉から30度C程度の湯が自噴しています。三瓶火山に関係する温泉と考えられている温泉のひとつです。

 この温泉はカルシウムやナトリウムを多く含む濁り湯で、多量の沈殿物（湯の花、温泉華）が特徴です。画像は「中村旅館」の浴室で、湯船から溢れ出た湯から沈殿した温泉華が硬い石になり、床まで覆うスロープを作っています。

 湯抱温泉の北には斎藤茂吉博士説による「柿本人麻呂終焉の地」の「鴨山」があります。人麻呂の足跡を追ってこの地を訪れた博士は湯抱温泉に滞在して調査を行い、そのことを記念して、湯抱温泉のそばに斎藤茂吉鴨山記念館があります。