カツラの巨木「海潮のカツラ」は、斐伊川支流の赤川の河畔にあります。
中心にあった主幹はすでに朽ちて失われていますが、10本前後の支幹が主幹の跡を囲んで大きく育ち、うっそうとした森の雰囲気になっています。カツラの老木ではこのように主幹が失われて支幹が残っていることがしばしばみられます。
カツラは製鉄の神である金屋子神が降り立った木として、産鉄地ではご神木としてまつられてきた例がしばしばあります。近代まで国内屈指の製鉄地帯だった斐伊川流域には金屋子神社とカツラの老木がまつられていることが多く、海潮のカツラも同じように信仰の対象になってきた木です。
<国指定天然記念物>