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しまねの自然スポット

出雲地方・隠岐地方

■隠岐の黒曜石産地(隠岐の島町)

黒曜石産地

隠岐島後の久美海岸では黒曜石を産します。
黒曜石は流紋岩質のマグマが急冷してできた天然のガラス(火山ガラス)で、割れ口が鋭いことから石器の材料としてよく使われました。
久美海岸産の黒曜石を使った石器は、島根県を中心に中国地方各地の遺跡で出土しています。


久美の黒曜石は火砕流堆積物中に礫として含まれ、直径数センチから人頭大程度のものが大半です。
この産状から、爆発的な噴火によってマグマが急激に押し出され、ガラスになったことが推定できます。


ガラスとは、原子が液体のように自由な位置のままで固結して固体になったものです。
マグマがゆっくり冷えた場合は、原子が規則的に配列して結晶となり、その組み合わせによって様々な鉱物が生成されます。ところが、急冷された場合は、原子が配列する前に固結して、液体の性質を残したままで固体になります。この状態をガラスを言います。
窓ガラスなど日常的に使うガラスも、岩石(主に石英)を融かし、急冷することで作られます。
天然のガラスの場合、黒曜石のようにほぼ全体がガラス状態であることはそれほど多くありませんが、火山が噴出した溶岩や火山灰、軽石などはその一部がガラスの状態です。

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