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しまねの自然スポット

石見地方

■唐音の蛇岩(益田市)

唐音の蛇岩

 国の天然記念物に指定されている「唐音(からおと)の蛇岩(じゃがん)」は益田市鎌手の海岸にある岩脈です。

 岩脈とは岩盤の割れ目にマグマなどが入り込むことによって、その部分だけが周囲の岩石とは異なる岩石の脈のことです。脈という言葉からは木の枝のような形を想像しますが、普通は岩盤中に板状の形で入り込んでいます。

 唐音の蛇岩一帯の岩石は火山岩の一種の流紋岩で、明るい色調の岩石です。そこに入り込んだ岩脈は暗い灰色の安山岩で、岩脈中には同じ方向の割れ目(節理)が発達しています。節理は岩脈が伸びる方向と直交していて、これを遠目に見ると蛇の鱗、特に腹のように見えることから「蛇岩」と呼ばれるようになったと想像できます。

 蛇岩の岩脈は湾を挟んだ対岸の岩場の岩脈に続いていると推定され、全体の長さは数百m以上に達すると推定できます。

 道路から海岸へ至る遊歩道の途中は水仙公園になっており、12月〜2月の花期にスイセンの花が見事に咲き誇ります。

 蛇岩がある海岸へ下る途中は、一面にスイセンが植えられ、その数は数百万本と言われています。12月から2月頃までの花の時期には辺り一帯がスイセンの香りにみちています。

水仙公園

水仙公園に咲くスイセンの花。蛇岩は水仙公園から遊歩道を下りて海岸へ出た場所です。海の向こうに見える島は高島。

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