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■三滝神社跡の岩座

三滝神社跡

三滝神社跡。デイサイト溶岩の下底が右下に向かって傾斜し、その下は凝灰岩層。凝灰岩部分がえぐれて洞窟状になっています。溶岩の上から流れる水が細い滝になっています。

 三滝神社(現在は水上神社に合祀)としてまつられてきた洞窟と滝で、自然崇拝の対象だった岩座(いわくら)にあたります。

 高さ20m近い崖の上から細い滝が流れ落ち、滝裏が大きくえぐれて洞窟状になっています。ここには大江高山火山の噴出物が分布しており、下部が未固結の凝灰岩(火砕流堆積物)、上部がデイサイト溶岩です。
 溶岩の端部で侵食が進んで崖になり、下部の柔らかい凝灰岩がえぐられて洞窟状になっています。

 デイサイト溶岩の断面が見えていて、粘性が高い溶岩が流れた様子を観察できます。
 デイサイト溶岩には舌状に伸びた溶岩流の構造が認められ、崖を正面から見ると大きな馬てい形の構造が見えます。この構造が1つの溶岩流が流れながら固まった形を表しています。馬てい形の輪郭部分には亀裂が多く発達しており、地面と接触した溶岩流の下底部分が急冷却されて割れた状態を物語ります。

三滝神社跡

三滝神社跡の崖を正面から見たところ。写真中央に馬てい形の構造が見え、デイサイト溶岩が未固結の凝灰岩層の上に流れた様子を示しています。

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