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しまねの自然スポット

■しまねの自然

大田市以外の島根県の特徴的な地形・地質や、巨木、草花の生育地(自生・植栽)などのみどころを、石見出雲・隠岐のエリア別に紹介しています。


■しまねの地形と地質

島根県地質図

 中国山地の山陰側に位置する島根県は、低〜中程度の起伏の山地が広い範囲を占めます。県東部には中国山地と平行して伸びる島根半島があり、半島と中国山地北縁の間には中海・宍道湖出雲平野、安来平野など一連の潟湖・沖積平野があります。

 地質的には、大きく西部、東部、隠岐の3ブロックごとに次の特徴があります。

・西部

  西部は中国山地の脊梁付近には中生代から古第三紀の火山岩類(流紋岩〜デイサイトおよび同質火砕岩)が広く分布し、西中国山地の急峻な地形を構成しています。
中国山地北側の丘陵地には古生代の三郡変成岩と古生代〜中生代の堆積岩類が広く分布します。また、海岸付近の低丘陵は、新第三紀末〜第四紀の堆積岩類(都野津層)が分布しています。この地層に挟まれる粘土層は石見瓦など窯業用の陶土として使われます。

・東部

 東部の山間部には花崗岩類が広く分布します。深層まで風化が進み、「マサ」と呼ばれる土砂状の状態になっていることが多く、近代まではそれを崩して川に流す「カンナ(鉄穴)流し」により砂鉄採取が行われました。
中国山地北側の丘陵地および島根半島には新第三紀中新世の火山岩類および堆積岩類が広く分布します。この地層は、日本海形成期に海底及び海岸付近で形成されたもので、この地層の分布域は「グリーンタフ地帯」と呼ばれます。
グリーンタフ地帯には海底火山活動で形成された黒鉱型鉱床があり、出雲市(島根半島)の鰐淵鉱山、鷺鉱山や大田市の石見鉱山、松代鉱山がそれにあたります。
島根半島と中国山地北縁に挟まれた宍道地溝帯には出雲平野、安来平野など沖積平野が広く発達しています。

・隠岐

 隠岐には、日本最古旧の岩石のひとつである隠岐片麻岩、新第三紀中新世の火山岩類および堆積岩類が分布します。隠岐に分布する火山岩類は、本土側の火山岩類と成分的に異なり、隠岐アルカリ火山岩類と呼ばれ区別されます。

 島根県を流れる主な河川には江の川斐伊川高津川があります。江の川は山陽側を源流として中国山地を横断し江津で日本海に至ります。下流では塩水くさびが発達します。斐伊川流域は近世の製鉄地帯でした。下流部には中海・宍道湖があり、全国屈指の汽水域が発達しています。高津川は全国トップクラスの水質を誇る清流で、鮎の産地としても知られています。


畳ケ浦イメージ
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