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■森田山火山

森田山火山の一部、多根要害山

森田山火山の一部、多根要害山。県道56号線からの眺めです。

 三瓶山の北側にある森田山と多根要害山は、新生代第四紀更新世の火山です。
 活動年代として101万年前±3万年、115万年±3万年という放射性年代(カリウム-アルゴン)が得られています(松浦・土谷,2003)。

 三瓶火山とは活動年代に大きな隔たり(三瓶火山は約10万年前から活動)があるため別の火山とされていますが、三瓶火山の古い段階の活動と位置付ける見解もあります。噴出物はデイサイトで三瓶火山と同じですが、三瓶火山のデイサイトが3〜5mmに達する大きな斜長石、角閃石、黒雲母の結晶を多く含むことに対して森田山デイサイトは1mm程度までの斜長石、角閃石を含み、岩相と鉱物組成は異なります。

 森田山は三瓶カルデラに面した南東側が崩壊した形状をしていますが、森田山は侵食があまり進んでおらず溶岩円頂丘らしい丸みを帯びた形状を留めています。

松浦 浩久・土谷 信之(2003)前期更新世森田山溶岩-古三瓶期火山-.火山,48,69-73.

森田山の山頂

森田山の山頂。登山道は荒れて道がはっきりしない状態です。戦前は山頂から南側(三瓶山側)は陸軍演習地で、民地との境を示す当時の境界杭(写真手前に写っている石柱がその一つ)が山頂から尾根筋に複数残っています。

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