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しまねの自然スポット

大田の自然スポット

■掛戸と掛戸松島

掛戸の松島

 掛戸は岩山を切り開いた切り通しです。掛戸の南には、1950年まで波根湖という潟湖があり、その氾濫を防ぐために掛戸を開削して水路を造ったと伝わり、伝承では14世紀初頭に地元の有力者だった有馬氏によると伝わります。波根湖は干拓地になり、現在の掛戸は大原川の河口として機能しています。

 掛戸の水路部分は開削による平坦な岩盤で、その一部を30cm程度深く掘った幅2m足らずの狭い水路があります。普段、平坦な岩盤部分も水底になっており、狭い水路は「水中水路」になっています。この狭い水路を作った目的は不明ですが、一部が残存する大正時代の防潮堤は狭い水路部分に開口部を設けており、排水と防潮の制御を目的としたようです。

 掛戸の切り通しの外側(海側)には掛戸松島と呼ばれる細長い岩が立っています。掛戸と掛戸松島の風景は、大田市東部を代表する景観として親しまれ、夏至の前後の数ヶ月間は掛戸松島に夕日がさしかかる光景を撮影するために訪れる人の姿が見られます。

 掛戸の東側の岩山は鰐走と呼ばれ、戦国時代の石見銀山争奪戦の際に尼子氏が「鰐走城」を構えて波根湖に水軍を置いたと言われます。

ロウソクのように夕日がかかる掛戸松島

ロウソクのように夕日がさしかかる掛戸松島


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